受賞者について

第27回地球環境大賞 受賞者

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地球環境大賞

積水ハウス株式会社

環境・防災・地域活性化に貢献する「東松島市スマート防災エコタウン」の取り組み

経済産業大臣賞

九州電力株式会社

再生可能エネルギーの積極的な開発と最大限の受け入れ推進

環境大臣賞

東洋インキSCホールディングス株式会社

バイオマス製品群の開発によるサスティナブル社会実現への貢献

文部科学大臣賞

国立大学法人名古屋大学

「未来材料・システム研究所」など多彩な教育・研究活動

国土交通大臣賞

株式会社日立製作所 鉄道ビジネスユニット

次世代鉄道車両システム「A-train」の開発

農林水産大臣賞

サッポロホールディングス株式会社

キャッサバパルプからのバイオエタノール生産技術を確立

日本経済団体連合会会長賞

日本軽金属ホールディングス株式会社

日軽パネルシステム(株)の全工場でノンフロン化を達成

フジサンケイグループ賞

YKK株式会社

日本初「パッシブタウン」による地域活性化の取り組み

奨励賞

東芝ライテック株式会社

GaNパワーデバイス搭載LED照明の開発と地球温暖化・循環型社会の牽引の歩み

奨励賞

出雲西高等学校 インターアクトクラブ・環境福祉コース

「出雲発!水環境改善プロジェクト」の活動

第27回地球環境大賞 受賞内容

大賞積水ハウス

環境・防災・地域活性化に貢献する「東松島市スマート防災エコタウン」の取り組み

2013年から業界に先駆けて販売を開始したZEH(ネット・ゼロ・エネルギーハウス)「グリーンファースト ゼロ」の普及に注力。スマートタウンも全国16 カ所で展開しており、その経験を活かし、日本初の環境・防災・地域経済活性化に貢献するまちを実現。

宮城県東松島市との共同事業である「東松島市スマート防災エコタウン」は、再生可能エネルギーである太陽光発電の電力を固定価格買い取り制度(FIT)で売らず、自営線のスマートグリッドを用いて街全体に供給するという日本初の地産地消モデルであり、地域新電力の一般社団法人・東松島みらいとし機構(HOPE)を立ち上げ、連携を図ることで雇用を創出するなど地域経済の活性化にも貢献している。地域新電力事業で得た利益は設備投資回収や保守費用に充当するとともに、地域の課題解決や地域活性化に再配分され、地方創生にも一役買っている。

また、災害などの非常時に電力会社の系統電力が遮断しても、独立した自営線スマートグリッド内で、バイオディーゼル非常用発電機や太陽光発電、大型蓄電池を組み合わせることで最低3日間は通常の電力供給を可能で、停電が長期にわたる場合でも病院や地域の避難所となる集会所への電力供給を継続。地域の災害対応力と防災力を高め、地域住民の災害リスク低減に寄与する。

経済産業大臣賞九州電力

再生可能エネルギーの積極的な開発と最大限の受け入れ推進

グループ一体となって国産エネルギーの有効活用や再生可能エネルギーの開発・導入に取り組んでおり、豊富な地熱資源を活用した「地熱発電」や地域との共生を図りながらの「水力発電」を中心に、2030年までに国内外で400万キロワット(現状180万キロワット)の開発を目指している。

地熱、水力のほか、発電所跡地を活用したメガソーラー開発や長崎県五島市沖での潮の満ち引きを利用した潮流発電、さらにはバイオマス発電の開発も積極的に推進。2000年から17年間にわたり、野焼き活動を中心とした「くじゅう坊ガツル湿原一帯における環境保全活動」や「くじゅう九電の森での環境教育」など地域住民と一体となった環境活動にも精力的に取り組んでいる。

環境大臣賞東洋インキSCホールディングス

バイオマス製品群の開発によるサスティナブル社会実現への貢献

情報出版や包装の分野で、再生可能な生物由来の有機資源であるバイオマス製品を積極的に開発している。オフセットインキ、グラビアインキ、ラミネート接着剤などのバイオマス製品を業界に先駆けてラインアップし、印刷物や包装材料を通じたサスティナブル社会の実現に貢献している。

業界トップ企業としての社会的責任を果たすため、同社が提供するすべての植物由来原料使用インキは日本有機資源協会認定のバイオマスマークを取得済み。植物由来の原料使用により情報出版印刷物や包装材料からのCO2排出量の削減効果が期待できるほか、脱石化材料の推進によって資源枯渇の問題にも貢献する。

文部科学大臣賞名古屋大学

「未来材料・システム研究所」など多彩な教育・研究活動

環境問題の解決のため、持続可能な発展を目指した教育、研究、社会貢献を進めており、省エネルギー社会の実現を目指す「未来材料・システム研究所」では、世界的に例をみない省エネデバイス研究を通じて21世紀のものづくりを主導する高度な人材の育成を進めている。

また、世界水準のサスティナブルキャンパス実現のため、省エネについては「キャンパスマスタープラン」を策定。CO2削減に関して「2024年度時点で2005年度比 30%以上削減」の目標を設定し、その達成に向けて積極的な取り組みを展開している。

国土交通大臣賞日立製作所 鉄道ビジネスユニット

次世代鉄道車両システム「A-train」の開発

アルミ合金を使用することでリサイクル性の向上と軽量化を実現した「A-train」は、リサイクル、メンテナンスが容易でライフサイクルコストに優れた鉄道車両。車体には断面形状がトラス状で中空になったダブルスキン(二枚板)構造を採用し、静かで快適な車内空間を可能とした。

車両製作での最大の特徴は「摩擦撹拌接合(FSW)」と呼ぶ溶接技術を採用した点で、材料を溶かさずに接合するので歪みが少なく、エネルギー消費量の削減につながる。このほかにも、3次元削出加工や構体開口部くりぬき加工といった高精度デジタル加工技術を大幅に採用、安定した高い品質を確保した。

農林水産大臣賞サッポロホールディングス

キャッサバパルプからのバイオエタノール生産技術を確立

酒類製造で培った醸造技術を応用したバイオマスエネルギーの技術開発を長年にわたって国内外で推進。2011年から開始したNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の技術実証ではタイにパイロットプラントを建設し、キャッサバパルプからのバイオエタノール生産技術を確立した。タピオカ澱粉の原料、キャッサバ芋の残渣であるキャッサバパルプは繊維分を多く含むため、バイオエタノールの原料として利用できなかったが、20か月をかけてキャッサバパルプの粉砕方法や発酵条件、蒸留方法など多方面にわたる試験を実施、製造条件の最適化と諸課題の解決に取組んだ。この成果を基に、次世代バイオマス技術として食糧需給の併存と廃棄物の削減、エネルギー・環境問題の解決に貢献していく。

日本経済団体連合会会長賞日本軽金属ホールディングス

日軽パネルシステム(株)の全工場でノンフロン化を達成

地球温暖化防止への取り組みが求められる中、断熱パネルのノンフロン化は業界全体の課題だったが、断熱・不燃パネル製造時に使用される代替フロン(HFC)をHFO(ハイドロ フルオロ オレフィン)に切り替えることに業界で初めて成功した。

HFO発泡剤を採用した環境配慮型のノンフロン断熱不燃パネル「ジェネスタ不燃」を製品化し、生産を担当するグループ企業の日軽パネルシステムの全工場で断熱パネルのノンフロン化を達成した。これにより、工場で直接排出される温室効果ガスの削減だけにとどまらず、今後はサプライチェーンで廃棄時に排出される温室効果ガスをCO2換算で年間約30万㌧削減することと同等の効果が見込める。

フジサンケイグループ賞YKK

日本初「パッシブタウン」による地域活性化の取り組み

製造・開発の中核拠点である富山県黒部市で、豊富な地下水や風、太陽などの自然エネルギーを最大限活用した次世代集合住宅「パッシブタウン」の整備を進め、地域社会や自然との共生を目指した持続可能な社会づくりに取り組んでいる。

社宅跡地を利用して2025年までに6街区約250戸の整備を予定しており、すでに3街区117戸の整備を完了。窓などの開口部による室内環境の制御や建物の断熱性能を上げ、黒部川扇状地の豊富な地下伏流水や地域特有の季節風「あいの風」など自然エネルギーを最大限取り入れるなどして、各街区で北陸地域の一般的な集合住宅に比べ約60%のエネルギー削減を目指している。

奨励賞東芝ライテック

GaNパワーデバイス搭載LED照明の開発と地球温暖化・循環型社会の牽引の歩み

GaN(窒化ガリウム)パワーデバイス搭載の「調光対応ハロゲン電球形LED電球」と「ミニクリプトン形LED電球」を世界で初めて商品化した。一般のシリコン半導体の約10倍の高周波動作により電子回路を小形化、生まれたスペースに独自開発の調光回路を搭載し、全光から消灯までちらつきを抑制した滑らかな調光を実現。ホテルや劇場などの演出シーンのLED化を促進した。従来光源に比べ消費電力を約85%削減できる。さらに開発を進め、高出力の小形ドライバーを国際展示会に出展。世界初の照明製品への搭載は、異業種へも大きな可能性を示した。

奨励賞出雲西高等学校 インターアクトクラブ・環境福祉コース

「出雲発!水環境改善プロジェクト」の活動

日本海岸の清掃活動(年5回)を40年間継続、「海を綺麗にするためには川を」「川を綺麗にするには森を」と、その活動領域をさまざまな環境活動へと拡大している。地域の海岸には韓国や中国などから流れてくるゴミが60%を占めるため、清掃活動では韓国の高校生との交流を開始し、韓国からのゴミ減少につなげた。汚染が心配される宍道湖ではヨシ植え、ヨシ刈り、浄化・水質検査などを実施している。

また、NPO法人・もりふれ倶楽部と協力関係を結んでの森の伐採や枝打ち、松江市玉湯町花仙山での植林活動なども進めている。